インドの店 O'loa は、現在準備中です。
2018/02/05 11:33
今季も厳しい冬の日が続いています。大なり小なり日本全国を寒波が襲っていますね。
体は冷えて疲れがたまるし、心もなんだか寒々と...
そんな寒い冬こそ、おいしく飲めて体を温めてくれるのがマサラチャイです!
チャイというのはインドの国民的な飲み物で甘く煮出したミルクティーの事を言います。マサラはスパイス、香辛料のことを指し、香辛料入りのお茶ということでマサラチャイと言います。
んん?インドの飲み物なのに体を温めてくれるの?インドって暑いでしょ?逆じゃない?
いえいえ暑いからこそなんです。独自の東洋医学が根付いているインドでは、熱が出たら熱を下げる、頭痛がしたら痛みを止めるというような考えではなく、体が保つバランスに合わせようという考えなのです。暑いから血行を良くして、発汗して自然に熱を下げるという体によりそった考えなんですね。そうつまりマサラチャイはいわば体に優しい飲む薬なのです!(薬は大抵飲む物ですが)
しかし本場のチャイはスパイスはほとんど入っておらず、たっぷりの砂糖で味付けされた激甘ミルクティーなのです。その甘さと言ったら、体に優しいどころか罪悪感が芽生えてしまうほどです...(そういうインドが私は好き)
当店はインド産のスパイスをふんだんに使ってマサラチャイを作っています。
そこでなぜ本品が冬におすすめなのか、使用している香辛料を詳しく見ていきましょう。
まずはシナモンです。
歴史あるスパイスの一つであるシナモンは、なんといってもその体を温める効果に注目。代謝の促進を助ける食材の代表格として有名です。インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは、ハチミツとの相性が良いとされ、ハチミツとシナモンを混ぜ合わせたものは薬として用いられています。
私は砂糖ではなくハチミツでいつもチャイを作っています。
次はスパイスの女王カルダモン。
インドでは食後に種をかじる所もあり、臭い消しとして有効で、安全な消化促進剤とも言われるほどの効能があります。
アーユルヴェーダでは、「消化の火を燃やす」と言われているスパイスです。
続いてはクローブ。
好みが分かれるクローブの香りですが、アーユルヴェーダの古い教本では「天国の香り」とまで言われており、その香りには気持ちを落ち着けてくれる作用があると言われています。(人によっては歯医者さんの香りですが)
お次はお馴染みのブラックペッパー。
アーユルヴェーダでは胃等、消化の助けの薬として用いられています。日本人にも身近な調味料で、インド人にとってもカレーに欠かせない大切な食材です。粒のまま錠剤のように飲むという使い方もするようです。
最後は日用食材の生姜。
生姜の効能は言わずもがなですが、気になるのがアーユルヴェーダの世界。
「浄化力の高い食べ物」だそう。
少し分かりづらいですね。つまり作り手だったり食品そのものが持つ悪い影響から守ってくれる食材なのです。肉体的な面だけでなく、精神的にも良い食材なんですね。
最後はムズカシイ話になってしまいましたが、今紹介した香辛料はインドの伝統医学であるアーユルヴェーダで時に薬として用いられているほどの効能を秘めているのです。
それらをふんだんに使用して、当店のマサラチャイは作られています。
そして紅茶の茶葉はインドではお馴染みのCTCと呼ばれる粒状の茶葉を使用しています。お茶の産地としてインドは有名ですが、その1番美味しいA級のお茶はヨーロッパやアメリカや日本に輸出し、インドには味の落ちるB級C級のお茶しか残りません。そこでその茶葉でも味をしっかりだそうと考えられたのがCTCです。Crush(つぶす)Tear(引き裂く)Curl(丸める)の頭文字をとってCTCと呼ばれ、その工程を経ることで短時間で味を濃くだせる茶葉となるのです。
インド人の生活に基づき、考えられて作られたお茶なのです。
作り方は簡単。鍋で本品を水で煮出し、牛乳又は豆乳を加えてまた煮出し、砂糖やはちみつを加えてできあがりです。
作り方は簡単ながら、工夫によって風味が変わるのがマサラチャイの魅力で、水と牛乳の割合を変えることで全く違った味わいになるのです。
基本的に水と牛乳・豆乳の割合は1:1ですが、水を増やせばあっさりとしかし香り高く、牛乳・豆乳を増やせば口当たりよくまろやかになります。
また、牛乳と豆乳でも飲みやすさ、香りの強さがまったく変わり、ハチミツと砂糖、更には黒糖でも違ってくるのです。どんな作り方をしても効果やおいしさは変わりませんが、自分好みの作り方を探すのもマサラチャイの魅力の一つです。
ちなみに私のお気に入りは水多め 豆乳と牛乳のハーフ&ハーフで、スパイスの香りが強く感じられるタイプなので気に入ってます。豆乳だけだとモノによっては飲みにくく、牛乳は匂いや味が強すぎるので、ハーフ&ハーフが丁度良くお気に入りです。
作り方のポイントとしては、水から煮出す時に水分をとばすくらいの気持ちで濃く煮出すことです。ここで味や香りが決まります。そして強火で牛乳・豆乳をジュワーと焦がします。(ここは本場流)
小さめのコップに泡立てて注げばできあがり! この深い落ち着く香りが...ン~マ〇ダム...
暑いインドのマサラチャイを寒い冬こそおいしく味わう。
スパイスが苦手な方もミルクティーにすれば不思議に病みつきになります。
知り合いのインド人が「インド人の血液はチャイで出来てるから風邪なんかひかないしとっても健康なんだ!」と言っておりました。
春は近いようでまだ遠いこの季節、そんなインド人の元気の源、スパイスたっぷりマサラチャイをお供に過ごしてみませんか?